近年注目されている分野として、データ解析というものがあります。データ解析ができるエンジニアのことを「データサイエンティスト」と呼びます。これまでIT業界では、システムを開発することに注力してきました。システム構築の技術や最新の技術トレンドに主眼をおいてきたのです。しかしこれからは、そのシステムで得たデータをどう活かすかという視点にシフトしてきているのです。
今は、大企業を中心に、データサイエンティストを養成する動きか活発になっています。このようなスキルを持っているフリーエンジニアであれば、引く手あまたであり、在宅案件も簡単に獲得することができるでしょう。
スタートアップ企業とは、新しいビジネスを開発し、短時間で利益をあげることを目標に設立された会社のことをいいます。まだ、世の中に普及していない新しい技術やビジネスモデルを生んでいるのです。このような企業では、既存の概念のとらわれない経営をしていることが多く、在宅勤務というまだ馴染みのない働き方にも寛容であることが多いようです。このような企業に就職、又は営業をして在宅勤務を実現する方法もあります。
また、スタートアップ企業は、最新のIT技術を求めている場合が多く、データ解析を駆使したサービスを開発しているところもたくさんあります。ニーズに合致すればシステム開発の重要なポジションを任されるといったことも期待できます。
データサイエンティストは、比較的新しい分野であり、成り手が少ないのが現状です。日本でもデータサイエンティストの養成がはじまったばかりで欧米に比べ遅れをとっています。5年後には、一番不足するエンジニアとも言われています。
そう考えると、フリーエンジニアが目指す道としては最適ではないでしょうか。フリーエンジニアは、自分のスキルこそが生き抜くポイントです。これから引く手あまたになるであろうデータサイエンティストとしてのスキルを取得すれば在宅勤務であっても仕事に困ることはないでしょう。
ただ、現在は日本に育成機関が少ないのが難点です。大企業では、独自に育成プログラムの開発をしているようですが、フリーエンジニアにとっては困難な道のりかもしれません。それでも、大学などで数学の勉強をしていて知識が豊富な人であれば独学でも十分可能性はあります。データ解析の多くは、統計学などを駆使して、莫大なデータの中から必要なデータを抽出したり、データを変換してマーケティングや経営に活かす仮説を立てることが目標です。これには、数学の知識が深く関係していますので、数学に自信があるフリーエンジニアは挑戦してみるとよいでしょう。
フリーエンジニアの在宅案件は、時間も場所も規制されず、自分の自由なスタイルで仕事をすることができます。その分、しっかりとした自己管理は必須です。体調管理、健康管理、時間の管理、スケジュール管理など、自分自身をマネジメントし、コントロールすることができなければ、フリーエンジニアの在宅ワークは失敗します。他人の目のないところで自分をしっかり管理する、強い意志が必要です。
スマートフォン用ゲームの大ブームに乗って、ゲーム開発業界でも在宅案件が増えてきました。ゲーム開発経験を持つゲームプログラマなら、在宅案件の獲得もそう難しくないでしょう。ゲーム開発は圧倒的に経験者が有利になるため、これからゲームプログラマを目指すのであればいきなりフリーの在宅で仕事をとるのは厳しいかもしれません。まずはゲーム開発会社に就職、もしくは常駐で開発経験を積むところからスタートしましょう。
フリーエンジニアにとって、仕事が無いということは、収入が無いということに直結するため、仕事がとれない期間は不安以外の何物でもありません。その不安から、つい無理な仕事を受けてしまう場合がありますが、これは悪循環の始まりです。立場的に弱くなりがちなフリーエンジニアだからこそ、クライアントを選ぶ勇気も必要です。ビジネスにおいて、どちらか片方が損をするような取引は継続しません。双方が利益を生むWinWinの関係でこそ、付き合いは継続します。